ただ安いだけで大丈夫!?購買業務で重要な価格の『見える化』モノづくり

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ただ安いだけで大丈夫!?購買業務で重要な価格の『見える化』
購買業務に欠かせない要素のひとつに、「見える化」があります。
バイヤ側はより安く仕入れたい、サプライヤ側はより高く売りたいという力学が当然働きます。しかし継続的かつ適正価格による「より良いものづくり」を行っていくためには、相互の強い信頼関係のもとに行われる取引が欠かせません。
その際に購買部門として単に見積もり全体の金額を追うのではなく、見積もりの明細を知ることで、適正な価格を見極められるようにすることが重要です。
モノの価値構造を理解する
モノの製造原価のおよそ80%は材料費が占めるといわれていますが、そもそも見積もりが「一式」と表記されていたり、ロットあたりの合計金額記載のみでは各構成部品の単価さえわからず、適正な価格での購入は難しいといえます。
そのため、見積もりの中身を理解するためにも見積明細の取得が必要となります。
例えば材料を加工する工程では、使わない箇所を切り落とす技術歩留ロスがどうしても発生してしまいます。材料費の明細がわかっていれば、ロスする量がどの程度価格に反映されているのかを推測することが可能になってきます。
(例)
▶︎プレス部品の場合の材料費の計算式
{(材料重量 × 材料単価)− スクラップ代 } × (1+不良品)
▶︎樹脂成型品の場合の材料費の計算式
(材料重量 × 材料単価)−(1+不良率+ランナーロス率)
※ランナーロス(再生不可):ランナーとは樹脂成型時に溶けた樹脂が製品と製品をつないでいる部分のこと
見積もりを取得する際、まず「どういう作業や意図で価格が決められているか」を意識するクセを持ち、企業としてもしっかりとデータベースとして蓄積していくことが大切です。
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