RFQ

【エイベックス・エンタテインメント株式会社】見積情報を蓄積し、購買組織の財産に。経験差に左右されていた見積業務の精度向上を目指す

エイベックス・エンタテインメント株式会社様

事業内容
音楽・映像コンテンツの企画・制作、アーティスト・タレントのマネージメント業務 など

購入品目
ライブグッズ

課題
見積書のフォーマットがバラバラ
新人とベテランのスキル差によって、提示する見積条件に差異が発生
サプライヤーとのやりとりや情報が属人化

ゴール
見積フォーマットの統一による見積依頼〜比較の作業時間短縮
見積データベースを活用した購買スキルの底上げ

音楽事業だけでなく、アニメ・映像事業やテクノロジー領域にも進出するエイベックス株式会社

品部様 レコードレーベルとしてのエイベックスが広く知られていると思いますが、中心となる音楽・ライブ事業に加え、アニメ・映像事業、また自社ECサイト「mu-moショップ」の運営等、幅広い分野で事業を展開しています。
我々が所属する購買管理ユニットは、主にライブやイベント等で販売するアーティストのグッズ制作の購買業務を担っています。コスト・品質・納期の要素を加味しながら最適なサプライヤを選定し、企画担当者が企画したグッズを実現させることが我々の役割となっています。
購買管理ユニットには現在7名が所属し、アーティストごとに担当についています。

老沼様 グッズ制作で取り扱うアイテムは、ライブに欠かせないライトやマフラータオルだけでなく、日用品、文房具、食品など多岐にわたります。私たち購買担当は、企画を実現するためにそれぞれのアイテムを取り扱うサプライヤと取引しています。

受領する見積書のフォーマットがバラバラで、取りまとめに非常に時間がかかっていた

———見積業務にどのような課題を感じられていたのでしょうか。

品部様 私は2019年7月に購買管理ユニットに異動してきました。
初めてグッズの購買業務に携わって感じた課題は、サプライヤ毎に見積書のフォーマットがバラバラで取りまとめが大変なことでした。メールで受け取ったExcelファイルやPDFを、比較しやすい形でまとめ直すことに、多くの工数がかかることもありました。
異動してきた当初は正直なんでこんなにめんどくさいんだろう...と思っていました(笑)それでも、まずは慣れることが必要かと思い、従来のやり方を続けていました。

新人とベテランのスキル差により、提示する見積条件に差異が発生

品部様 それに加え、提示する見積条件が経験値に依存していることも課題として感じていました。
例えば缶バッジをつくるためには、形や大きさ、表面コーティングの種類など考慮するべき点が多くあります。しかしながら、私を含め経験の少ないメンバーは何が適切な見積条件なのかが判断できず、曖昧な条件を提示したことでサプライヤから回収した見積回答に差が生じてしまうことがありました。その結果、再度見積もりを取り直さなくてはならず、生産性の低下につながっていました。

老沼様 見積作成に必要な条件を提示できていないことでサプライヤから確認が入ることがあるのですが、それを調べて戻すことに時間がかかっていました。
私も中途入社時はグッズ制作や購買の経験はなく、グッズの仕様や詳細を取りまとめて見積依頼をすることに課題を感じていました。サプライヤから返ってくる質問がわからない、提示した条件も正しいのかわからない、など、経験や知識がない中でどうしたらいいのかわからない状態でした。
また、過去の情報を参考にしようにもそれを確認するための資料が残っていませんでした。

サプライヤとのやりとりは個人のメールボックスに埋もれ、過去の情報が残されていなかった

そういったノウハウ共有がなされていなかった原因は?

品部様 メールや電話で見積もりのやりとりが行われ、情報が属人化していたことが大きな原因であったと感じています。
もともと、サプライヤとのやりとりはメールや電話で行われていたため、見積書や交渉経緯などの情報は各個人のPCで属人的に保管されていました。会社の共有フォルダに保管されるのは制作するグッズとそのサプライヤが確定した後の最終的な見積書のみで、検討段階の情報は共有されていませんでした。つまり、過去に「購入したもの」の情報はわかるが、「検討した結果、購入に至らなかったもの」の情報は残っていなかったのです。
缶バッジやタオル、Tシャツ、水筒など、ありとあらゆる製品がグッズとなり得るため、担当したことのあるグッズの情報を全て引き継ぐことは難しく、またその時間もありません。過去の見積データが残っていないことで、それらを参考にすることもできませんでした。

———RFQクラウドの導入効果について教えてください。

品部様 各担当者がそれぞれ異なるアーティストを担当していることもあり、取り扱う製品や数量は毎回異なります。そのため、見積条件に相違があってもそれに気づけておらず、その影響を炙り出すことも難しい現状がありました。生産性が上がらず、適切なサプライヤ選定が困難な状況をどうにかすべく、システムの導入を検討しました。

見積業務に特化した、社内システムの隙間を埋めるシステムを探していた

品部様 購買システムをいろいろと調査したのですが、そのほとんどが発注から検収までの機能を兼ね備えた大規模なシステムでした。弊社ではすでに発注〜検収はシステム化されていたため、特に課題を感じていた「見積業務」に特化したシステムを探していたところ、RFQクラウドに出会いました。
RFQクラウドは、我々に必要だった見積もりの取得からサプライヤ選定までのプロセスに特化したシステムということで、既存の社内システムと併用することができました。クラウドシステムなので、大規模なシステムと比較して安価であること、また導入もスムーズに進むことが決め手となりました。

見積依頼〜比較にかかる時間を大幅に削減。
共通見積フォーマットの活用で誰もが同じ条件を提示可能に。

———実際に活用されてみていかがでしょうか。

品部様 従来のメールでのやりとりと比較して、相見積の依頼から受領した回答の比較検討にかかる工数を大幅に削減できると実感しています。比較表がすぐに作成されるのでExcelに転記する必要がなくなり、また依頼毎に回答状況を把握できるのでメールボックスを掘り返す必要もなくなることに大きなメリットを感じています。
また、共通の見積テンプレートを活用し見積条件を指定することで、担当者間のスキル差に関係なく、誰もが同じ条件で見積依頼ができるようになりました。

老沼様 サプライヤから受領した見積もりの比較を瞬時に行えることで業務効率化につながるだけでなく、過去の実績を参考にしながら経験の浅いメンバーでも簡単に見積業務を行うことができると思います。

品部様 これから活用幅を広げていく中で、見積データを蓄積しノウハウを共有することで組織全体のスキルの底上げとより適切なサプライヤ選定を実現していきたいと考えています。

見積データベースを構築し、組織の財産に。スキルの底上げを目指す

———今後の展望を教えてください。

品部様 何百・何千通りの製品がグッズとなり得るため、特に新しく入った担当者には作りたいアイテムの見積もりをいかに適切に依頼するかが課題となっています。過去に検討したアイテムの見積書を組織の財産として蓄積・活用することで、各メンバーの経験差に依存しない最適な購買を実現し、組織全体のスキルの底上げを目指したいと思っています。


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